こんにちは!
先日楽待新聞で恐ろしい記事があがっていたので、その記事に関して特集します。
知らない間に住宅ローンの不正融資を受けていた女性の顛末です。
知らないうちに不正をしてしまった女性
下記は2021年12月に楽待新聞で取り上げられた記事です。知らないうちに不正をしてしまい、八方塞がりになった女性の顛末が綴られています。
内容をかいつまんでお話しすると、とある女性が不動産会社に勧められて投資用マンションを購入したのですが、投資用物件を購入する際には使ってはいけない住宅ローン『フラット35』を使って購入してしまった、という内容です。
住宅ローンでは不動産投資はできません。しかし、悪質な不動産会社は金融機関を騙し、住宅ローンを不動産投資に利用できるように様々な偽装工作を指示してきます。正確に言うと使う方法もあるのですが、投資家が納得の上で行う必要があります。
この女性は不動産会社に言われるがままに行動してしまい、不正融資の片棒を担がされました。
この記事から得られる教訓は、
- マッチングアプリで営業している不動産会社はまともではない
- 住宅ローンで投資をしてはいけない
です。
マッチングアプリ営業(デート商法)している会社はまともではない
この女性はマッチングアプリで出会った男性から不動産会社を紹介されました。最近はこういったマッチングアプリで活動する不動産ブローカーが増えています。
もちろん、マッチングアプリで営業ツールの一つとして活動しているような不動産会社はまともなわけがありません。
マッチングアプリがきっかけによる不動産投資は絶対に手を出してはいけません。理由はいくつかあります。
割高な物件を買わされる
マッチングアプリ営業で紹介される物件は、相場よりも割高なケースが多いです。当然マッチングアプリで実際にターゲットを見つけて、不動産会社を紹介したブローカーへの成果報酬を支払う必要があるので、その分コストが増えますからね。
さらにマッチングアプリ経由の場合、最初から投資目的ではなく、恋愛感情が絡んでの不動産紹介となります。
先に恋愛感情やこの人が騙すわけないという思い込みが発生するため、相場より高くてもターゲットは盲目的ですので気づかないのです。
上記から、一般的なルートで購入するより遥かに高い価格で物件を買わされることがあります。言うまでもなく、相場より高い金額で購入した物件は利益を出すことはもちろん、投資した金額を回収することも簡単ではありません。
不正の片棒を担がされる可能性もある
紹介した記事の女性のように、金融機関に対する詐欺行為を知らないうちに指示されている可能性があります。
特に、マッチングアプリで不動産会社を紹介されている人は、事前に知識がないケースが多いので、騙しやすいと思われています。
万が一購入してしまったらどうなるか
マッチングアプリ営業は色恋が絡む分、営業される側も正常な判断ができなくなってしまいます。特に相手に好意を抱いてしまっている状態だと「自分だけに投資の話を教えてくれている」「自分だから、話を教えてくれている」と、投資の話を持ちかけてくることを好意的に捉えてしまうことすらあります。特に将来の話をしたり、投資しないと関係が壊れるのでは?と思わせるトークは秀逸と言うしかありません。
万が一購入してしまうとどうなるでしょうか?
多くの場合、購入を境に連絡が取れなくなります。マッチング営業は不動産を購入させるのが目的です。購入してもらえたら目的が達成されるので、その後、関係を続ける必要がなくなります。多くの場合は、気が付かれないように徐々に連絡が取れなくなり自然にフェードアウトしていきますが、露骨なケースだと購入を境にパッタリ連絡が取れなくなります。複数件購入が可能な場合は、限界が来るまで連絡は途切れないでしょう。
まだ連絡が取れるから安心と思ってはいけません!
住宅ローンで不動産投資をしてはいけない
マッチングアプリで営業しているような会社はまともではありません。
そんな会社ですから、顧客に不正を強要することも平気でしてきます。
通常投資用物件には「投資用ローン」を使います。が、住宅ローン「フラット35」を使うことが問題です。
営業されている中でフラット35という文字や言葉が出てきたら要注意です!
住宅ローン『フラット35』で投資させようとする不動産業者
冒頭でご紹介した楽待新聞の事例にあるように、不動産会社に騙された女性は、結果として不動産会社とグルになって金融機関を欺きました。指示役は不動産会社ですが、不正融資の責任をとるのは女性です。本当に悪質ですね。
住宅ローンとは?
住宅ローンとは、自己住居用の不動産物件専用のローンです。不動産投資ローンとは別枠でカウントされます。
例えば、投資ローン枠5,000万円、住宅ローン枠5,000万円といった具合に、別々に融資枠が存在しています。
記事の女性は2物件は投資ローンの枠内に収まりましたが、3物件目は投資ローン枠に入らなかったため、別枠である住宅ローンを利用したというわけです。
住宅ローン(フラット35)で投資用物件を購入するのは不正行為
住宅ローンを投資目的に使うには、金融機関を騙す必要があります。
そのために、不動産会社は様々な指示を出してきます。
当然、これは詐欺に近い不正行為ですね。
ある日突然、一括返済を迫られることも
不正行為をすれば、当然騙された金融機関は黙ってはいません。
不正が発覚すれば、融資した金額の一括返済を求めてきます。
融資された金額で買った物件をすぐに売却できても、マッチングアプリからの購入で上乗せされた物件です。融資の満額には当然届きませんので、八方塞がりとなります。
そんなことにならないためにも、マッチングアプリからの投資は絶対してはいけません!
マッチングアプリを使って初心者を狙う不動産業者が増加中
特に最近は、マッチングアプリで営業する不動産会社が増えています。そういう会社はすべて悪質な会社だと思った方がいいでしょう。
元々不動産投資に興味がない人は、ローンの種類なども知りません。多少自分で調べるなどして知識を身につけたとしても、不動産業者に「この物件は必ず得しますよ」と勧められると、それを信じてしまうのも無理がありません。そこに色恋が絡むのがマッチングアプリ営業の特徴で、後になって気がついた、知らなかった、と後悔してしまうことになるのです。
また、「デート商法」だと騒いだとしても残念ながらマッチングアプリでターゲットを狙っているのは不動産業者ではありません。単なる個人です。不動産業者とマッチングアプリを利用している個人との関係性は「知り合い」というだけです。
単なる個人が故に法的に裁くことができません。不動産会社としては、自分の会社は傷つくことなく高値で物件を販売できるためメリットだらけです。
だからこそ、甘い蜜を吸うためにマッチングアプリを利用する不動産業者が増えているのです。
たとえ不正を勧められなくても、物件価格自体が相場を逸脱しているケースが多いです。
そんな被害に遭わないようにするためには、自分自身で知識を身につけ、甘い投資話も冷静に見極める力が必要になります。「知らなかった」「言われた通りにやっただけ」と、どれだけ言い訳をしても、契約者が自分である以上、全ての責任は自分に返ってきます。返済するのは自分です。マッチングアプリ営業にあったら、できるだけ早くそれを見極め、引き返せなくなる前に然るべき対応を取ることが求められます。
まとめ
マッチングアプリ営業に引っかかってしまうと、大きな損失を背負うだけでなく、時に自己破産に追い込まれるケースもあるなど、取り返しのつかないことになってしまうことがあります。マッチングアプリ経由で投資の話が出た場合は、全て悪質な話だと思って真に受けないようにするほうが良いでしょう。
とは言え、不動産投資が資産形成の有効な手段であることは間違いありません。正しい知識を身につけ、冷静に判断して進めるようにすれば、あなたの資産形成を助けてくれる存在になります。
マッチングアプリ営業は年々手口が巧妙化しつつあるので、自分が詐欺に遭っていることに気がつきにくいケースもあります。そんな時、自分の身を守ることができるのは、正しい知識と、冷静な判断力です。上手い話を鵜呑みにせず、自分で判断ができないときは、必ず投資での経験者に相談しましょう。